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Column

09 融合を目指して

 

 本コラム最終回にあたり、周辺建築業界事情に触れておきたい。今、東京世田谷で我々設計サイドが中心になり、建設会社四十社で組織している「サバイバル会」というのがある。最近社長、棟梁、大工さん、職人さん達の年齢を平均した所五十九歳であった。長引く業界不況の影響で後継者が育たず高齢化が進んでいる。 建設業界では、ビルや大規模マンションなどを主に手掛けるゼネコンに所属する野丁場の職人さんに対して、主に住宅建設など中小規模建設に携わる町場の職人さんがいる。非管理型で、いわゆる「職人気質」の職人さんも町場に多いのだが、加齢、後継者難、経営難等で、皆四苦八苦している。

 
我々設計側も、年々高まる施主側のご要望との狭間にあって悩み多き日々なのである。 翻って、我々設計者サイドの活動形態にも変化の波は押し寄せている。従来のスター建築家を頂点にしたピラミット型の建築事務所が減少し、変わりに少数単位でユニットを組み、明確なコンセプトを打ち出していく形態が増えてきた。プロジェクト毎に他分野のアーテイストや専門家と組んでコラボレートすることで建築の枠が広がる。東京の例で言えば異分野融合のカフェの例が多い。建築、料理、家具、器やファッションといった複合的に「コンセプト」を商品にしていくショップだ。 

 将来、私がコラボレートを期待する仲間として世界うちなーんちゅビジネスアソシエイション(WUB)の皆さんがいる。既にWUB東京会長の日本アドバンストシステムを始め沖縄企業オフィスの設計お手伝いをしたが、今後はWUBの異分野の仲間たちとの融合を含み、建築の枠だけでは括れない新しいビジネスに挑戦してみたい。 

(菅原 律子/菅原律子設計事務所代表)


2002/06/22(琉球新報掲載分)

 
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